▶︎『キーエンス解剖 最強企業のメカニズム』
|レビュースコア(5.00満点)
総合 4.40
Amazon | honto | プレシネマ
4.4 4.3 4.5
|内容紹介
営業利益率は脅威の55%超、社員の平均年間給与は2000万円超──。
売上高は1兆円に満たないながらも日本の時価総額ランキングで第3位に入るのがキーエンスだ。
日本を支えてきた製造業の弱体化が指摘される中、なぜキーエンスはこれだけの結果を残せるのか。
その神髄は顧客の心をつかむ営業や商品開発、人材育成の仕組みにある。
外部にほとんど明かされないキーエンスの正体に日経ビジネス記者が迫る。
出典:Amazon
|レビュー
今や日本の株式時価総額ランキングの4位(2023年8月現在)に君臨するキーエンスという会社の強さの秘密を探った本である。
1『人が成長し、成果を出すための仕組みをつくり、その仕組みの中で社員たちが徹底的にやり切るという組織の強さで類を見ない高収益を実現している。』
一人ひとりの営業マン個々の力の成果に頼るのではなく、標準化を目指しているところがポイントになります。
標準化(マニュアル化)を目指している会社は、世の中あまたありますが、やり切るというところがキーエンスたる所以と思います。
中々にやり切ることは難易度が高いと思います。
2『10~15分ほどで手短に、だが毎日のように繰り返すのがキーエンス流。』
ロールプレイングを取り入れている組織はあれど、それを毎日のように繰り返し行うことは稀であると思います。
せいぜい月1回がいいところではないかと考えます。
やはり仕組み化がしっかりとしていて、やり切るという企業風土の成せる技なのだと思います。
3『キーエンスは営業担当者の商品知識もずぬけている。』
勉強を継続して行っていくなかで知識が増え、また、実際の営業活動で顧客と対峙することによりスパイラル上に知識が昇華しているように思います。
特に他社製品の使い方まで顧客へ丁寧に説明できるレベルとは、誠に恐れ入ります。
他社製品の特長まではつかみますが、使い方までは中々にできないことだと思います。
本書を読み進めていくうちに、キーエンス社の強さ凄さが詳らかになっていき、真似しようにも真似できない領域に到達しているように思えます。
ただ、営業職としてはとても参考になる良書と思います。
|著者について
西岡 杏(にしおか あんぬ)
日経ビジネス記者
1991年、山形県酒田市生まれ。
2013年に慶応義塾大学経済学部卒業後、日本経済新聞社に入社。
大阪経済部を経て企業報道部へ。電機や機械、素材などの製造業のほか、医療やエネルギー、不動産・ホテルなどの分野を担当してきた。
21年4月から日経ビジネス記者。
電機・IT・通信を中心に取材する。
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