東都新聞記者・吉岡は、送り主不明の「医療系大学の新設」に関する極秘文書を元に、許認可先の内閣府を洗い始める。
ほどなく神崎というキーパーソンに行き当たるが、神崎は投身自殺を遂げてしまう。
一方、内閣情報調査室(内調)に勤める杉原は政権を守るための情報操作やマスコミ工作に明け暮れていた。
しかし、外務省時代の尊敬する上司・神崎の死を通じて、官邸が強引に進める驚愕の計画を知ることになる。
それぞれの全人生を賭けた、二人の選択とは!?
骨太の社会派映画です。
実在するジャーナリストの望月衣塑子氏、森友・加計問題をモチーフとしています。
正義とは何か、組織とは何か、運命とは何かを深く考えさせられる内容です。
組織の壁、権力の壁が高くそびえ立っている中で、自分自身をどれだけ信じることができるのかということを描いていると思います。
また、自分へ誇りを持つ自分と保身を考える自分の狭間で揺れ動くのが現実の世界であるとも言えます。
ラストシーンは、観る人に解釈を委ねる形となっています。
「新聞記者」というタイトル通り、新聞記者の方が主人公になっていますが、組織に身を置く者全てにと言っても過言ではないかと思います。
第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞通り、とても良い作品でした。